小学校 理科「人や動物の体~運動中の心拍数はどんな変化をするのだろう?~」

6年生 理科「人や動物の体」運動中の心拍数はどんな変化をするのだろう?

千葉大学をはじめ周辺地域の人々と連携をしながら、さまざまな教科でのプログラミング授業を実践されている千葉大学教育学部附属小学校。
ICTの活用をはじめ、子どもたちの情報活用能力の育成に向けた活動は、全国各地でも発信される等、積極的に行われています。
今回は、学内でMESHを活用いただいたプログラミング授業の中から
6年生の理科で「人や動物の体」という単元にて実践いただいた授業をご紹介いたします。

運動中の脈拍数の変化を測定する

心拍の授業を行う際、通常、運動前と運動後の脈拍数を比較する学習が行われる。しかし本実践では「運動中の脈拍数はどのようになっているのだろう?」といった児童の問題意識を授業化していく。運動中の脈拍数の変化を10秒ごとに記録するのは、従来の測定方法では不可能であるため、「MESH」によるプログラミングの出番となる。このような必要感を引き出しながら、理科における深い学びをプログラミング教育によって実現していきたいと考えた。
先生   :千葉大学教育学部附属小学校 中島先生
単元   :「人や動物の体」
実施時間 :45分×9回(本時は第9時限目)

本授業の実践ガイド(PDF)

以下のご利用条件を確認してからダウンロードしてください。

準備物

MESHブロック、タブレット端末
3~4名のグループごとにMESHブロックとタブレット端末を1セット用意。
 
ストップウォッチ
聴診器
 
MESH GPIOブロック用Groveボードと心拍センサー
脈拍を感知して、GPIO ブロックで心拍の信号を受け取るための機器。

授業の流れ(第9時)

 

1.運動中や運動後の心拍の変化を考える

自分たちの生活経験や心臓の役割などを根拠に意見を交換しながら、運動中に心拍数や呼吸数はどのように変化をするのか考える。静止状態で聴診器とストップウォッチを使って自分の心拍を測定したのちに、運動中の心拍の測定方法についてグループで話し合う。
 

2.実験方法を立案する(プログラミング)

従来の方法では運動の最中に脈拍数や呼吸数を測定することが困難であることを理解し、プログラミングによる解決方法を検討していく。
運動前→運動中(30秒間)→運動後(30秒間)の合計1分間の心拍数が「10秒ごとに
どのように変化していくのか?」を測定するためのプログラムを考える。
 

3.プログラムを作成する

いきなり「10秒ごとに1分間」の心拍を測定するプログラムを作成するのではなく、「10秒間」のみ心拍が測定できるプログラムをつくることで、基本的なロジックの理解を深めていく。「10秒ごとに1分間」のプログラムは事前に教師が作成して、それを使用して実験を行ってもよい。
 

4.実験し、結果を考察する

3人1組となり、踏み台昇降をしながらMESHを使って10秒ごとの心拍数の変化と呼吸数の変化を測定していく。
運動開始→運動中→運動終了→平常時にもどるまでの間、10秒ごとに脈拍数と呼吸数がどのように変化したのかデータ化して考察する。
 

レシピ例

 

児童が作成するレシピ

心拍センサーの信号を受け取り、10秒間カウントする。
 

教師が用意するレシピ

10秒ごとに心拍数を6回分測定する。
 
本事例につきましては、『MESHではじめるプログラミング教育 実践DVDブック 小学校編』にて映像とテキストを詳しく紹介しております。
是非ご活用ください。