大学 教育学部「教育メディア論」

文教大学教育学部の3年生選択科目である「教育メディア論」において、MESHを取り入れた授業を実施。MESHを活用して授業を実践された大西先生に、実施背景や授業展開について伺いました。
  • 学校名 :文教大学 教育学部
  • ご担当先生 :大西 久雄 先生
  • 生徒数 :12人学級(2人1グループ学習)
  • 実施時間 :全15回授業 第8回と第9回の2回(各90分)で実施
  • 使用端末 :MESHアドバンスセット×6セット
    • 端末はBYOD(MESHアプリを事前にインストールするように指示)

MESHを授業に採用したきっかけ/実施した背景は?

私がネットや書籍などで関心を持ち、勤務している幸手市教育員会を通じてソニーの担当者を紹介してもらいました。
未来の教師として、子供たちに「自ら問題発見し、それを課題解決する」力育成の手立ての一つにMESHは有効であることを実感してもらいたいというのが本授業の目的でした。

授業の流れ 

3年生選択科目である「教育メディア論」全15回授業における第8回(2022.11.15)、第9回(2022.11.22)の2回で実施。
 

<1時間目:プログラミング的思考を学ぶ、MESHを知る>

  • 2人で1グループの計6グループ編成。
  • はじめてMESHを使うため「MESHを知る、触る」機会を用意し、ホームページなどから情報収集、実際の実物に触れてみる時間とした。
  • 私の関わる吉川市教委管内の小学校の実践事例動画を見て、モチベーションアップ、刺激付けとする時間の設定。
  • 小学校の事例動画は発想や視点づくりの参考となり、モチベーション高揚にも寄与したようであった。
  • 身の周りの課題解決をモチーフに取り組むことの確認。
  • その後、各グループ内でアイデアのブレインストーミング。
小中学校教員を目指す学生たちにとって、この試行錯誤の時間は将来教えるであろう子供たちが味わうものと同様の体験として、重要な時間となっていた。また、グループ間同士でも情報共有を行った。
次時で作成の続きを行うこと、後半に各グループで作成した成果物の成果共有発表会を行うこと。その中で、出た意見や提案等にはどんなものがあったか、それをどう受け止めるかなどをまとめたレポートをグループ毎に提出することを課題とした。それを伝えて、本時の授業は終了。
 

<2時間目:MESH制作物を共有する>

  • 第2時では、前時の継続作成を前半に行い、後半では、グループ毎の成果共有の場(発表会)を設定し、クラス全体での意見交換の時間とした。
  • 成果発表の場ではレシピを共有モニターに提示し、それを制作した意図、工夫した点、苦労した点などのプレゼンテーションを行った。
  • 発表を聞いての質疑や意見、提案などを出し合い、その応答などの時間を取り、さらにアイデアの深まりをねらった。
未来の教師として、子供たちに「自ら問題発見し、それを課題解決する」力育成の手立ての一つにMESHは有効であることを実感してもらいたいというのが本授業の目的であった。学生たちは初めてMESHを体験してみて、その実感を持てたようである。

学生たちが作成し、課題レポートとして提出した成果物

学生たちの感想

スクラッチやマイクロビット等のプログラミング教材は周知のことだったが、このようなツールがあることを知れてよかった、参考になったというのが多く、関心は高く、これからの教師を目指すものとして体験できてよかったという感想もありました。
ただ、高価なものなので、なかなか学校単位、個人では用意できないのが残念とも。

今回授業でMESHを使用された感想を教えてください

本文の本授業実施の目的にも記しましたが、これからの学びの方向性として、課題を当事者意識で解決する力の育成に適したツールであると感じています。身の周りにあることからの発見、発想から始められるのがよいとも思います。
一方で、連携できるIFTTTの扱いで、各サイトに飛んだときの使い勝手や説明がユーザーアクセシビリティ面からイマイチで使いづらい部分があるので改善されることを望みたい。