小学校 家庭科「寒い季節を快適に~快適!われらの教室~」

2020年からのプログラミング教育必修化に向けて、早くからプログラミングを授業に取り入れている相模原市。さまざまな教科での活用を考案し、その活用法を全国各地で情報として発信されています。
市内にある相模原市立青葉小学校では、何事にも関心の高い元気いっぱいの5年生の家庭科でプログラミング授業を実践いただきました。
この記事では授業実践いただいた「快適!われらの教室 ~明るく、あたたかく住まう工夫~」という授業をご紹介いたします。

簡単に快適な住まいづくりを想起させる

教室を快適にする方法について、学校で学んだものの、「めんどくさい!」という児童はいませんか?・・・そこで!
簡単・快適に過ごすための住まいの工夫ができる方法はないかと考え、ひらめいたのが、「MESHを使った自動化する装置のモデルづくり」。
多様な機能をもち、手軽で便利なMESHを使ってモデルづくりをすることで、高齢者や身体が不自由な人などだれもが人間をとりまく家庭環境を快適に整えることへの関心を高めることができると考えた。
 
先生  :相模原市立青葉小学校 内藤先生
児童  :5年1組 36人学級
単元  :家庭科 5年「寒い季節を快適に」
実施時間:45分×6回(本時は第6時限目)
 

本授業の実践ガイド・ワークシート(PDF)

以下のご利用条件を確認してからダウンロードしてください。

準備物

MESHブロック、タブレット端末
3~4名のグループごとにMESHブロックとタブレット端末を1セット用意。
 
家の模型(家キット)
快適な住まいの工夫を想起させるために部屋の模型を用意。
工作道具
工作用にカッター、養生テープ、ひもなどを用意。
電子部品
電池、MESH GPIOブロック用モータドライバー、モーター、プロペラなどもあるとよ
い。
ワークシート
ワークシート➀、②(左:グループ用/右:個人用)を使用し、学習の振り返りに活用する。
 
➀事前授業に作成したワークシート。
➀事前授業に作成したワークシート。
②本時のワークシート。
②本時のワークシート。
グループ発表用のワークシート(自動化装置の計画表)

授業の流れ(第1時)

事前 寒い季節を快適に過ごせるための自動化した装置を考える

寒い季節を快適にするための3つの視点「通風・換気」、「採光」、「寒さへの対処のしかた」を意識しながら、一人ひとり自動化のアイデアを考えてワークシートにまとめる。
センサーで感知・計測するもの、それをコンピューターで自動的にどうするのか、しくみを考える。その後、同じ考えをもつ子ども同士が集まって、グループを組む。グループごとに計画表をつくり、装置の名前やしくみ、MESHブロックをどう組み合わせるのかを目に見えてわかるようにまとめる。
 

1.MESHと家キットを使って、自動化した装置をつくってみる

グループでつくった計画表をもとに、実際にMESHと家キットを使って、自動で実現できる装置のモデルづくりをグループごとに行う。自分たちの快適さにおける工夫が目に見えることで、自分の家での生活との結びつきも明確になる。換気のために10分おきに窓が開くようモーターで工夫をするグループ、自動でカーテンを開けるために車を行ったり来たりさせ、カーテンが開くよう工夫するグループなど、快適の視点を明確にした装置モデルを作成。
 

2.困っているグループについて、全体で集まって解決策を話し合う

困っているグループの装置のモデルを全体に紹介し、みんなでよりよいものにするためにはどうしたらよいかアイデアを出し合う。
 

3.振り返りとまとめ

寒い季節、快適な生活をするために、どのようなことに気をつけたいか、振り返りをワークシートに書く。自分たちだけでなく、高齢者や身体の不自由な方に対しても、装置が活用できることに気づく。

レシピ例

 

温度調節機

レシピ
内容
人感ブロックで人を感知したら➡ 部屋の温度に合わせてプロペラ(エアコン)を回して、メッセージを通知する。
 
 

自動加湿器

レシピ
内容
冬の快適な湿度(45〜60%)を測定
湿度が45% を下回ると温度・湿度ブロックが反応してプロペラが回転し、加湿をしてくれる装置。
 
 
本事例につきましては、『MESHではじめるプログラミング教育 実践DVDブック 小学校編』にて映像とテキストを詳しく紹介しています。ぜひご活用ください。