小学校 図画工作「ダンボールの特徴を生かして~おもしろアイデアボックス~」

南アルプスや八ヶ岳などの美しい山岳を見渡せる地域にある北杜市立泉小学校。
広大な土地に建てられたこちらの学校では、フィールドワークなどの授業に加え、ICTを活用したプログラミング授業等が盛んに行われております。
今回は、プログラミングを取り入れた4年生の図画工作の授業で、「おもしろアイデアボックス」という授業を実践いただきましたのでご紹介いたします。

児童のアイデアを形にするプログラミング体験

自分のものを入れるために作成した箱を、さらに便利で楽しい、工夫のある箱に改良するためにMESHを使う。MESHは、センサーやスイッチなどの機能が豊富にあり、児童のさまざまな工夫やアイデアを形にしやすい。MESHは直感的にプログラムできるので、児童が創造的に発想や構想をし、作品をつくり出す喜びを味わえる。段ボールというアナログ素材にMESHというデジタル素材を追加することで、音が出せたり、光ったりと、これまで実現できなかった新たな工夫を形にすることができる。
 
先生  :北杜市立泉小学校 三井先生
児童  :4年1組
単元  :「段ボールの特徴を生かして」
実施時間:45分×4回(本時は第3,4時限目)
 

本授業の実践ガイド・ワークシート(PDF)

以下のご利用条件を確認してからダウンロードしてください。

準備物

MESHブロック、タブレット端末
3~4名のグループごとにMESHブロックとタブレット端末を1セット用意。
ワークシート
ワークシートを使用し、学習のポイントをおさえる。
 
MESHブロックカード
プログラミングの内容をグループで検討するためのカード。
学習アイコン
授業の流れを示すためのマグネット。
前時に作成した箱
養生テープ
MESHを箱に取り付けるときに使用できる。

授業の流れ(第3、4時)

事前 段ボールの特徴を生かして箱をつくる

各自が自分のつくりたいものに応じて、自宅から空き箱やレースなどの装飾道具をもってくる。使いやすさや、楽しく使える工夫を考えながら、自分のものを入れる箱をつくる。段ボールカッター、カラーペン、ボンドなどを用意し、児童の自由な発想を具現化できる学習環境を整えておく。
 

1.カードを使ってプログラムの内容をグループで検討する

あらかじめグループ内でどの作品を改良するのかを相談して決定しておく。そして、MESHのブロックに見立てたカードを使って、MESHで実現できることを整理しながら、改良する作品に対してどのようなプログラムを組むのかをグループで検討する。
 

2.MESHと箱を組み合わせて作品をつくる

カードを使って検討した結果をもとに、MESHと箱を組み合わせて作品をつくる。
意図した動きとなるように試行錯誤を繰り返しながらプログラミングを行う。
当初予定していたプログラミングとは異なる状況になっても柔軟に変更して進める。
 

3.完成作品の発表会と学習の振り返りをする

グループごとに完成作品と工夫した点を発表する。
教師が黒板に発表グループのレシピを拡大表示し、全員でプログラミングの内容を
読み取れるようにする。学習の振り返りを書き、感想を全体で共有する。

レシピ例

作品例:開けるのが楽しくなる箱

レシピ
内容
引き出しの中に明るさブロックを設置。引き出しを開けると、センサーが作動し音楽や音声が流れる。ランダムに流れるように設定されているので、どんな音が出るかは開けてからのお楽しみ。
 
 

作品例:思い出ボックス

レシピ
内容
ボタンブロックを押すと、友だちと一緒に歌った歌が流れる。
さらに、引き出しに動きブロックを設置し、引き出しを開けるたびに運試しのおみくじが行われる。
 
 
本事例につきましては、『MESHではじめるプログラミング教育 実践DVDブック 小学校編』にて映像とテキストを詳しく紹介しています。ぜひご活用ください。