小学校 社会「情報化した社会とわたしたちの生活~情報を生かすわたしたち~」
5年生 社会「情報化した社会とわたしたちの生活」情報を生かすわたしたち
千葉大学をはじめ周辺地域の人々と連携をしながら、さまざまな教科でのプログラミング授業を実践されている千葉大学教育学部附属小学校。
ICTの活用をはじめ、子どもたちの情報活用能力の育成に向けた活動は、全国各地でも発信されるなど、積極的に行われています。
今回は、学内でMESHを活用いただいたプログラミング授業の中から
5年生の理科で実践された「情報を生かすわたしたち」という授業をご紹介いたします。
「第四次産業革命」の到来を自分事で考える
平成29年告示の新学習指導要領において、「情報を生かして発展する産業」を取り上げるよう改善がなされた。このうち、販売、運輸、観光、医療、福祉などに関わる産業の中から選択して取り上げることになった。いずれも、現代はIoT(モノのインターネット化)が進み、消費者もその便利さを享受することができている。
そこで、情報を生かして発展する産業が国民生活に果たす役割を考え、表現させた。具体的には、MESHを活用したIoT製品を開発し、それが国民生活にどのような役割を果たすのか、考えたことを発表させた。
先生 :千葉大学教育学部附属小学校 小池先生
単元 :「情報化した社会とわたしたちの生活」
実施時間:45分×4回(本時は第1時限目)
5年生 社会「情報化した社会とわたしたちの生活」情報を生かすわたしたち「第四次産業革命」の到来を自分事で考える本授業の実践ガイド・ワークシート(PDF)準備物授業の流れ(第1時)1.“Society5.0”という概念を知る2.MESHを活用して“教室のIoT 化”を実現する3.試作したアイデアを発表する4.情報活用のあり方を考えて発表するレシピ例見守りシステム不審者監視カメラ
本授業の実践ガイド・ワークシート(PDF)
以下のご利用条件を確認してからダウンロードしてください。
準備物
MESHブロック、タブレット端末
3~4名のグループごとにMESHブロックとタブレット端末を1セット用意。
MESHブロックカード
プログラミングの内容をグループで検討するためのカード。
ワークシート
ワークシート(左:グループ用/右:個人用)を使用し、学習の振り返りに活用する。
マグネットシート
MESHブロックの写真を印刷したマグネットシートを用意。
板書の際、フローチャートなどを作成する際に活用する。
授業の流れ(第1時)
1.“Society5.0”という概念を知る
これまで情報産業と自分たちの暮らしや、社会を変える情報について学習してきた児童たち。これから自分たちがどのように情報を生かしていくかを考えるために、政府広報オンラインに掲載されているムービー『Society 5.0』を視聴する。
「Society5.0=超スマート社会」ということがわかったら、それ以前(1.0~4.0)の社会はどのような社会であったか、クイズ形式の問いに答えながら考える。
2.MESHを活用して“教室のIoT 化”を実現する
MESHを活用して、Society5.0の要素であるIoT(モノのインターネット化)を自分たちの手で実現していく。「試しに教室のさまざまなモノをIoT化(インターネット化)してみよう」という問いに対して、グループ単位で教室のIoT化のアイデアを検討し、試作する。その際、教師が身近な事例として、人を感知すると音が鳴るようなプログラムの実演を行うことで児童にアイデアの想起を促したい。
また、IoT化によって発生する個人情報の漏洩リスクなどのデメリットについては授業の最後にそれぞれのアイデアに対して、意見を出し合って考える。
3.試作したアイデアを発表する
代表して1つのグループが、試作した“教室のIoT化”のアイデアを発表する。発表されたアイデアに、身近な生活の中にあるシステムやサービスを関連付けて話し合うことで“情報を生かすことが生活にどのような役割を果たすのか”考えていく。
4.情報活用のあり方を考えて発表する
プログラミングの体験を通して、Society5.0と言われる社会で自分たちがどのように情報を活用していきたいかを考えて、ワークシートにまとめて発表する。
レシピ例
見守りシステム
内容
水筒に貼り付けた動きブロックや、ドアに取り付けた人感ブロックで、人を感知してお知らせをしてくれる。
- 教室で欠席の人がわかる。
- 子どもが家に帰ってきたときに親のスマートフォンにメッセージを届ける
メリット
遠くにいる人の行動が、だれにでも、すぐにわかる。
デメリット
自分の行動を、ほかの人に知られてしまう危険がある。
不審者監視カメラ
内容
夜間に泥棒が侵入したときなどに、不審者を感知してライトを照らし、写真を撮影する。
メリット
その場にいなくても、やってきた人物を撮影してあとから確認できる。
デメリット
不審者以外の人も撮影してしまう。もし自分が撮影される側だったら。撮られる側の立場に立つことも重要。