小学校 理科「もののあたたまり方~空気の温まり方を調べよう~」
4年生 理科「もののあたたまり方」空気の温まり方を調べよう
「スーパーチャレンジスクール」という教育目標を掲げている大阪市苗代小学校。
学校の中核としてプログラミング教育を推進されている金川先生は、さまざまな理科の教科でプログラミング授業を実践されています。今回は4年生 理科「空気の温まり方を調べよう」という授業での実践を紹介いたします。
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実験を感覚的ではなくデータ重視で科学的に
現在の空気の温まり方の実験では、線香などの煙の動き方で空気の対流を観察し、温度計で気温を測定して空気の温まり方を考察する。煙の動きで対流は可視化できるが、その煙が本当に温かいのかはわからない。そこでMESHを用いたプログラミングを取り入れることにした。水槽内の空気の温度をさまざまな箇所で測定し記録することにより、空気の温まり方の変移を定量的なデータとしてとらえることができる。これによって、グループ間の結果の交流が素早く確実に行われ、より科学的な実験になるのではないかと考えた。
先生 :大阪市立苗代小学校 金川先生
児童 :4年4組
単元 :「もののあたたまり方」実施時間:45分×7回(本時は第6,7時限目)
4年生 理科「もののあたたまり方」空気の温まり方を調べよう実験を感覚的ではなくデータ重視で科学的に本授業の実践ガイド・ワークシート(PDF)準備物授業の流れ(第6、7時)1.空気の流れと温度の変化を予想し、どのようにすればMESHで測定できるか考える2.実験計画を立ててプログラムを組み、動作確認をする3.3個の温度ブロックを使用し、実験を行う4.温度ブロックを6個に増やし詳細なデータをとり、結果を考察する5.振り返りとまとめレシピ例
本授業の実践ガイド・ワークシート(PDF)
以下のご利用条件を確認してからダウンロードしてください。
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準備物
MESHブロック、タブレット端末
2名のチームごとにLEDブロックと温度・湿度ブロック、タブレット端末を用意。
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マグネットシート
MESH ブロックカードを印刷したマグネットシートを用意。
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ワークシート
水槽の温まり方を予想するのに使用する。
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ホワイトボード
水槽内の温度・湿度ブロックと、測定結果を示すLED ブロックの対応をわかりやすくするために使用する。あらかじめ水槽の絵を描いておくとよい。
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水槽、アクリル板、発熱材または電熱線
1グループに1セット用意。事前に発熱材または電熱線を配置しておく。
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線香
水槽内の対流を観察するのに使用する
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授業の流れ(第6、7時)
1.空気の流れと温度の変化を予想し、どのようにすればMESHで測定できるか考える
金属・水の温まり方の結果や日常生活で知り得たことを踏まえ、空気はどのように温まるのかを根拠とともに予想を立てる。
例)
- 金属と同じように、温めた場所から順番に温まっていくと思う。なぜなら、部屋でエアコンをつけたときに、エアコンから遠い場所はなかなか暖かくならなかったから。
- 水と同じように温めた場所の上が温められ、そのまま上の部分が先に温められると思う。なぜなら、冬は足元がいつも寒いから。
MESHブロックで気温を測定することで、科学的なデータで気温の変移をとらえることができることを理解し、空気の温度変化を調べるために、どのようなプログラムをつくればよいか考える。
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2.実験計画を立ててプログラムを組み、動作確認をする
温度ブロックとLEDブロックを使用して、温度を一定の間隔で測定するプログラムをグループ内で協力して作成する。
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3.3個の温度ブロックを使用し、実験を行う
水槽をミニ教室と仮定し、その中で発熱材または電熱線を温めて空気の温まり方を科学的に考察していく。水槽内の温度の変化を3個の温度ブロックで同時に5分間測定する(グループ内で3つのチームに分かれて測定を分担する)。
各チームの測定結果をワークシートに記録し、ほかのグループと考察を共有する。より詳しく水槽内の温度の変化を測定するためには、温度ブロックの数を増やすとともに線香の煙で対流を可視化する必要性を理解する。
《実験方法》
1グループ6名で、水槽内の温度の変化を3 個の温度ブロックで測定する。
さらにグループ内で二人組を3チームつくり、分担して測定する。
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4.温度ブロックを6個に増やし詳細なデータをとり、結果を考察する
2つのグループが合流し、使用するブロックを6個にすることで、これまで温度を測定しきれなかった箇所も含めて再実験を行う。水槽内の温度の変化をより見やすくするために、温度ブロックを設置する位置やLEDの光らせ方をグループ内で統一するなど、事前に実験手順をグループ内で話し合う。各グループの実験結果を照らし合わせ、金属や水の温まり方との違いを意識して考察する。
《実験方法》
2つのグループが合流し、使用する温度ブロックを6個にして測定する。
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5.振り返りとまとめ
各グループの実験結果と考察をもとにワークシートで振り返りを行う。空気は水と同じように、温められた部分が上へ動いて、円を描くようにし、全体が温まっていく。温度ブロックを用いたプログラミングが、身近な場所で活用されていることをおさえる。教師は身の回りで温度センサーが使用されているものを取り上げ、学習と社会をつなげるようにする。
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レシピ例
とある1グループの温度変化を見るプログラム
![](https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wraptas-prod/voyage-when-dishful/5565806e-6d3c-415d-b19c-6f5a93fd8e97/09dae19c4cc763a70f6e76733d7c4267.png)
1つ温度ブロックを使って、温度を30秒ごとに計測している。
温度が上昇すると、青色⇒黄色⇒赤色とLEDの色が変わる。
温度上昇が目で見て分かるようになるように工夫をした。
実験中、温度ブロックで計測した温度は、手元のワークシートに随時記入していく。
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